毎度お久しぶりです。


今回は暇な時にiPadでAPPストアを覗いていたら
見つけてしまった&前々から気になっていたこの作品。

日本一ソフトウェア開発&販売の
殺人探偵 ジャック・ザ・リッパー
公式サイトhttps://nippon1.jp/consumer/jack/


IMG_0798

IMG_0795
タイトル画面は2種類。探偵としての表情と殺人鬼としての表情。


本作は2019年4月25日にPS4とニンテンドースイッチで発売されていた
同タイトルがappストア及びGooglePlayで配信されたものですね。
お値段はお求めやすい1,960円(税込)。

PS4やスイッチで遊ぶ場合はダウンロード版を購入しようとすると
2021年3月時点でもフルプライスで7,000円近くするので
中古ソフトを買うのでもなければアプリ版が断然お得。


ゲームの基本システムとしては、物語を読み進めるアドベンチャーゲームで
各話の途中で現れる選択肢において

理知的あるいは法や秩序にを重んじた選択を多く取った場合に進む「探偵ルート」、
衝動的あるいは悪人を自らの手で裁くような選択を多く取った場合に進む「殺人鬼ルート」、

と、後半のストーリーが変化するのが特徴です。


過去に日本一ソフトウェア社から発売されていた、
流行り神シリーズの流れを組む作品ですね。
多分開発チームが同じなのかな・・・。
(あと流行り神シリーズ新作出ないかなぁ・・・)

それじゃゲーム紹介と感想をば。






あらすじ



私立探偵、アーサー・ヒューイットは連続殺人事件の調査中、死体を発見した強いショックからか、
『切り裂きジャック(ジャック・ザ・リッパー)』を自称する別人格の存在を知覚する。


奇妙な相棒を得たアーサーを中心に巻き起こる数々の事件は、やがてロンドンに蠢く闇へ集束していく。

探偵として理知的に調査し、犯罪者の罪を暴くのか。
殺人鬼の昂る衝動に任せ、犯罪者を自らの手で裁くのか。

本当にその選択は正しいものだったのか。
後悔に苛まれないようによく考えろ。

選べ、善か悪か――。
(以上、公式から引用)





キャラクターについて

IMG_0782
主人公 アーサー・ヒューイット。

ロンドンで探偵事務所を構える青年で紅茶を愛するイギリス紳士。

ゲーム最初の連続殺人事件を調査している最中に
ジャック・ザ・リッパーを名乗る男の人格を知覚するようになり、
探偵として事件の真相を探りながらも
時にジャックの人格に身を委ね、
ルート次第では殺人鬼として法をすり抜ける悪党を
その手で裁くようになる。


IMG_0788
殺人鬼状態のアーサー。
目は釣り上がり、服装は乱れいかにも凶悪な殺人鬼の姿になる。


IMG_0794
ジャック・ザ・リッパー(自称)ことジャック。(画面右側の人物)

かつてイギリスで現実に起きた連続殺人事件の犯人をモデルにした人物。
ちなみに「ジャック」とは英語圏では名前のない、もしくは不明の人物を指す呼称なのだとか。

実際にはどのような人物だったのかわかっていないのですが
本作では画像のような髭面にコートを羽織った男とされています。
まぁフィクションだし。

殺人鬼であるからには、見境なく人を切りつけようとするかと思いきや、
妙に事情通だったり、頭が切れるところもあり、謎の多い人物。
アーサーも最初は相手にしないよう努めてましたが、
事件の相談に乗ってもらったり、時にジャックに自らの体を明け渡したりして
相棒としてなくてはならない存在に。

また大変な甘党で紅茶に砂糖を入れる・入れないでアーサーと言い争いになることもw

===

とりあえずキャラ紹介は上の二人だけにしておこうかなと。

他にもアーサーの父親で警察官のエドガー、
ロンドンを牛耳るマフィアのNo.2にしてボクっ娘のローリー、
堅物の女警察官のシャーロットだとか紹介すべきキャラはいますが
如何せん長くなるので・・。
(なお女性二人はともにアーサーにそれとなく気がある模様・・)


IMG_0783
ボクっ娘ローリー。何かにつけてアーサーの探偵事務所に転がり込む。


IMG_0786
堅物女警察官のシャーロット。
正義に熱い人なので人しての進むべき道を度々アーサーに説くこと多し。
彼女もたびたびアーサーの探偵事務所を訪れるのでローリーと火花を散らすことも。


ゲームの基本システム①ストーリー分岐


先にも書いた通り、本ゲームは流行り神の流れを汲む作品であり、

・ノベル系アドベンチャー
・オムニバス形式のストーリー
・選択肢次第でストーリー後半の展開が大きく変わり、それぞれの結末を迎える

と上の3点が共通点としてございます。

本作のキャラクターにはそれぞれ声優さんが声をあてていて、
全編フルボイスと言うのが流行り神には有りませんでしたね。
(ホラーノベルだと声がないほうが恐怖を駆り立ててくれるのかもですが)

特に特徴的なのが
「選択肢次第でストーリー後半の展開が大きく変わり、それぞれの結末を迎える」
と言う点。

流行り神の時も現実では到底考えられない事象が起きている事件に対し、

・飽くまで科学的な見地から操作を進めるのか (科学ルート)
・それとも幽霊や呪いなどの超常的な現象も有り得ると認めた上で操作を進めるのか (オカルトルート)

と言う観点からストーリーが分岐し、それぞれ事件の展開が異なってくると言う、
なんとも胸が踊るようなゲーム設計がされていました。

流行り神1の頃は、

両方のルートを通ることで初めて事件の全貌が見えてくる!

というものだったんですけど、2以降はただ単に展開が変わるだけになったのが残念でしたが。

で、本作もそれは同様で・・・

IMG_0820
ストーリー中に現れる選択肢に対し・・



IMG_0821
選択が理知的あるいは法や秩序にを重んじたものであれば、
探偵としてのアーサーのカットインが入り、



IMG_0824
選択が衝動的あるいは悪人を自らの手で裁くようなものであれば
殺人鬼としてのアーサーのカットインが入ります。


で、最終的にどちらの選択肢を多く取ったかによって
後半のストーリー展開が変わります。


プレーヤーの心持ち次第で展開が変わるのも
またちょっと面白いシステムであるなぁと。

ストーリーのクライマックスもそれまでの選択の総決算がなされ、
これまた探偵ルート・殺人鬼ルートそれぞれに分岐します。

クライマックスの分岐はアトラスで発売されていた、キャサリンを彷彿とさせますね。
(あの作品もクライマックスのストーリー展開はそれまでの選択の総決算で決まってました)

ゲームの基本システム②ボーナスシアター


本作はノベル式のアドベンチャーゲームですので途中の選択肢を誤ると

IMG_0789
無情にもバッドエンドに直行します。

ちなみにアーサーが命を失うような場合には画像のような「DEAD END」、
その後の操作が続けられなくなるような場合になると「BAD END」
と表示されます。

ですが、本作はこの場合でもすぐにタイトルに戻ることは無く・・・

IMG_0790
ボーナスシアターに移行します。

名目上は
「バッドエンドに至ったプレイヤーへの原因の解説と救済」
ですが、どちらかと言うとデフォルメキャラ達によるドタバタ寸劇の方がメインのような・・


IMG_0792
主人公のアーサーはもちろん、その他のキャラもデフォルメされ
(とあるキャラは性格もデフォルメ?され)
本編では考えられないようなドタバタ劇が繰り広げられます。

正直、アドベンチャーゲーム慣れしていると本作は

「これはバッドエンドに向かう選択肢だよな・・」

というのがわかるので、ゲームプレイ後半は
この寸劇を見るためにワザとバッドエンドの選択肢を選んでみたり。

ちなみにこのボーナスシアターも、もちろんフルボイス。

バッドエンドから繋がるところといい、デフォルメキャラによる寸劇といい、
BLAZBLUE CONTINIUM SHIFTの「助けて!ココノエ博士!」を思い出しました。
(あれはニコニコのタグで「公式が病気」とか呼ばれるぐらいものでしたがw)

ではこれ以降は感想をば。

評価点①愛着の湧くキャラクター


本作は従来の日本一ソフトウェアのアドベンチャー作品のどれよりも
キャラクターの設定・描写に熱が入っており、
イラスト・声優・バックグラウンドのいずれにおいても
手が抜かれていたりだとか矛盾を感じる点もなく、大変丁寧に作り込まれております。


軽いものからいくと、先に述べた通り、ジャックは極度の甘党ですが
主人公のアーサーはストレートで飲むことをポリシーにしているので
紅茶に砂糖を入れる・入れないについて2人(傍目には1人)で
延々と小競り合いを繰り返したり・・

かと思えば先に述べた通り、
ローリーとシャーロットはアーサーをめぐって火花を散らしたり・・


クスッと笑えるようなシーンも随所に盛り込まれており、
なかなか茶目っ気のあるキャラで溢れております。


また声優さんの演技も自然そのもので何ら違和感なく、
メインキャラのアーサー、ジャックから脇役のキャラクターまでとても馴染んでおりました。
(もちろんボーナスシアターにおいても同様)

そしてメインストーリー以外でも各キャラの深堀りがなされており・・

IMG_0834
メインストーリーを進めていくと解放されるサブストーリー。
ここでは作中で語られなかったキャラの過去や一幕が展開される。


IMG_0847
IMG_0848
そのほかにもキャラクター辞典や設定資料集も閲覧可能。
キャラクターがどのような人物なのか、とことんまで知ることが可能。


また本作は殺人事件を扱っている関係上シリアスなシーンも多いのですが、
そこで垣間見える各キャラの心情・信念・人格が丹念に作り込まれており、
感情移入できるシーンも多かったです。


IMG_0808
ジャックが殺人鬼としての覚悟を語るシーン。
普段の軽口はなりを潜め、神妙かつ重みのある口調で語られ、
彼がただの快楽殺人主義者でないことが伺える。


IMG_0800
本作で特に印象深かった、ローリーが事件の顛末にマフィアの幹部としてケジメをつけ、
その後にアーサーと落ち合うシーン。
(ネタバレできないから、こう書くしかないのです。)

このシーンの一つ手前でそのストーリー中で迎える事件の結末と
ローリーの行為・決断にこの上なく哀愁感が漂っております。

本作のテーマでもある、
「飽くまで法・秩序に則って悪人を裁く」のか「自らの手で法を掻い潜る悪を裁く」のか、
まさにそれを象徴するシーンであったと思います。


評価点②選択により分岐するストーリー展開


流行り神からの伝統の要素です。

取ってきた選択肢により後半のストーリー展開がガラリと変わるのは
アドベンチャー好きとしては楽しみな部分。

探偵ルートでは紳士的であったアーサーが、
殺人鬼ルートでは理性を振り切って180度異なった姿になるのも
ギャップがあって目を引きます。

そして細かいことに、過去のストーリーでどちらを選んだかによって、
次のストーリーにおいてちょっとした変化があったりするなど
なかなか芸が細かいところもありました。

欲を言えば探偵ルートと殺人鬼ルートを通った時、
事件の全貌が見えてくるようになっていれば、更にゲームにのめり込むことが出来たのですが。

かつての流行り神の初作みたくならないかな〜と思いました。


それでは以降は物足りない点について。



物足りない点

①作業になりがちなルート分岐

先に述べた通り、ストーリーはその選択肢の偏りによって
分岐してそれぞれの結末を迎えるのでそれが良い点である反面、
ちょっと「ん〜?」と思ってしまう点もあり・・

実も蓋もなく言ってしまえば「探偵ルート」か「殺人鬼ルート」に別れるだけなので
ある程度ゲームに慣れてきてしまうと、

「どちらの選択肢が自分の意に沿っているか?」

というよりも

「どちらのルートを先に読むか?」

というだけになってしまって、
選択肢もどちらかのルートのものを選ぶだけの作業になりがちです。

そして2週目は当然、もう一方のルートを同様の手順で進むだけ・・。

既読スキップ機能だとか、分岐マップだとか、ジャンプ機能があるので
2週目においてはよりスムーズにゲームを進めることが出来て良いのですが、
内容が単調なものになった感じがして、充実感としてはイマイチ。

選択肢の選び方や割合に応じて、ゲームの終わりに分析結果とかあったら
また違ったかな〜とも思いますが、このシステムを取っている以上、
ある程度こうなるのは致し方ないですね・・。


②推理要素がゼロ

タイトルに「殺人探偵」とついている割に・・・
本作で推理するような要素はゼロです。

本作の源流にもなったと思われる流行り神シリーズでは
物語の最後に事件の真相を紐解く、「推理ロジック」なるものがあったんですが・・

本作はただ選択肢を選んで読み進めているだけでエンディングにたどり着けてしまいます。
特に決まったフラグを立てる必要もないので、ゲームとしてはちょっと退屈に思いました。

「探偵」とタイトルにつけるのであれば、やはり推理要素を盛り込んで欲しかったなと。


===

最後に


以上のように書きましたが、純粋に読み物としては本作、かなり楽しめるのかなと。

探偵という言葉につられちゃうと、推理要素のないところに
ちょいとがっかりしてしまうかもですが。

気になる方はappストアや中古を購入されるのが遊びやすいのかな〜と。

それではまた次のゲームで。



[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

殺人探偵ジャック・ザ・リッパー PS4版
価格:6526円(税込、送料無料) (2021/3/24時点)



スポンサードリンク